歯医者でのできごと

とある日の午前。

歯の治療のため、歯医者に向かった。

少し早く着いたので本を読んで待っていると、若い女性の歯科衛生士から治療室に入るよう呼ばれたので立ち上がった。

定期検診では、いつも年配の歯科衛生士に対応してもらってたので、今日は違うんだと思いながら後について席に座る。

先生が来るまでいつものごとくボーとしていたら、その若い女性から話しかけられてびっくりしてしまった。すっかり油断していた。

「何の本を読んでたんですか?」

その後、しばらく会話して分かったのは、彼女は高校生くらいまでは本が好きでよく読んでいたが、最近は忙しくて本が読めていないとのこと。だから気になったみたいだ。最近忙しくってを連発していたので、先生に聞こえているけど大丈夫かなとちょっぴり心配になった。ただの休みたいアピールだった可能性はあるが。

彼女は話すとき、マスクをとっていた。人懐っこい笑顔でころころ表情が変わる様子がよく見え、話していて楽しかった。たまにはいいこともあるようだ。

そんな彼女は、非現実なんだけど現実になぞらえているような小説が好きと言っていた。新海誠の作品も好きなようで、映画より小説がいいみたい。

彼女が新海作品で読みたい、過去に読んで良かったと言ってたのはこちら。

一度読んでみようと思った。

治療が終わった後、もう少し話したいなと思いながらも席を立った。笑顔で見送られながら治療室を後にする。良い一日になりそうだ。